栃木県那須町で7年前、登山講習会中に高校生ら8人が雪崩に巻き込まれ死亡した事故の裁判で30日、講習会の責任者だった教師3人に実刑判決が言い渡されました。その後、遺族は会見を行い「思いが通じた」「涙があふれてきた」などと話しました。
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息子を亡くした高瀬晶子さん(栃木・宇都宮市 30日午後)
「母はきちんと有罪にならないと気持ちがおさまらないんだよと、そんなふうに会話をしてでてきました」
「(息子の)淳生はこの辺にいて母ちゃんが思ったとおりになったね、よかったねと、そういってくれてるような気がします」
8人の命を奪った事故から7年。30日、遺族は大きな節目を迎えました。
2017年3月栃木県那須町のスキー場近くで、登山講習会に参加していた生徒7人と教師1人が雪崩に巻き込まれ死亡した事故。
雪崩が発生する危険性を予見できたのに訓練を行ったとして、講習会の責任者だった教師3人が業務上過失致死傷の罪に問われていました。
講習会の責任者の1人だった猪瀬修一被告は、事故から2日後の会見で…
講習会の責任者 猪瀬修一被告(2017年3月)
「雪崩は基本的にはこないという認識はあったと思う。もし認識をしていたら行っていないと思う」
争点となったのは雪崩が予見できたかどうか。これまでの裁判で検察側は禁錮4年を求刑する一方、弁護側は無罪を主張していました。
2022年の初公判で3人は「無罪を主張します」として、雪崩の発生を予見できなかったと主張。
さらに渡辺浩典被告は去年11月の被告人質問で、事故当時発表されていたなだれ注意報について、次のように説明していました。
渡辺浩典被告(去年11月)
「現地で得られる情報のほうが重視すべきで、必要なく、見てもいない」
そして事故から7年。宇都宮地裁が教師3人に対し言い渡した判決は。
「被告人を禁錮2年に処する」
執行猶予がつかない禁錮2年の実刑判決です。3人には豊富な登山経験があると指摘したうえで…
裁判長
「斜面に雪崩のおそれがあり生徒らが巻き込まれて重大な死傷事故になる危険があると容易に予想できた」
「3人の雪崩への知見を踏まえると雪崩は予見可能だった」
そのうえで「講習を受ける立場にあった被害者らに特段の落ち度はない。相当に重い不注意による人災であったと言わなければならない」と量刑の理由を述べました。
判決を静かに聞いていた3人。遺族の中にはすすり泣く人もいました。
息子を亡くした高瀬晶子さん
「実刑なんだって思ったら自然に涙があふれてきました」
息子を亡くした奥勝さん
「ずっと私たちが訴えてきたこと、人災であったと。これは私たちの気持ちをくんでくださった以外の何ものでもない」
亡くなった息子の公輝さんに“大きな区切りと伝えたい”と話しました。
息子を亡くした毛塚辰幸さん
「ささやかな家族との一生の幸せは消えてなくなりました。きょう出された量刑は3被告が事故と向き合って、反省するためのものであると」
そして、教育現場の指導者たちに向け、次のように強く訴えました。
息子を亡くした佐藤政充さん
「今後このような事故が起こらないように、しっかりと受け止めていただきたい」
(2024年5月30日放送「news zero」より)
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