議会から全会一致で不信任を突き付けられた兵庫県の斎藤元彦知事が26日、失職し出直し選に出馬することを表明した。「県民の判断を一度聞いてみたい」「改革を続けるのか、ストップするのか」。2時間以上にわたった記者会見は、3年間の実績を強調し、「またお力を与えていだきたい」と県民に呼びかけるなど、出直し選に向けたアピールに重きを置いた内容となった。
「自らの給与をカットしました」「批判が大きかった公用車のセンチュリーを見直しました」
同日午後3時、会見場に濃紺のスーツ姿で現れた斎藤氏は、冒頭から知事就任以降の実績を並べ立てた。「文書問題について今の状況を招いたこと、県民の皆さんにお詫びを申し上げたい」と頭を下げたときには、会見開始から10分近くが経過していた。
県政運営の過程で「議会や県職員から大きな反発があった」とも述べ、出直し選の争点を「改革を続けるのか、ストップして昔の県政にだんだん戻っていくのがいいのか」と強調。自身が知事でなくなれば、改革が止まるとの見解を示し、「改革」という言葉を20回以上繰り返した。
出直し選出馬を決めた理由として、高校生から手紙を渡されたエピソードを披露。「お叱りを受ける手紙と思ったら『頑張ってほしい』と。ぐっと来た」と述べ、感極まった様子をみせた。
告発文書を作成し、懲戒処分を受けた元県西播磨県民局長の男性(60)が7月に死亡した。会見で斎藤氏は一連の対応について「一つ一つの対応は法的にも適切にやってきた」と従来の主張を繰り返した。なぜ、男性が文書を作成したと思うか問われると、「分からなかったので直接聞きたかった」と答えた。
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